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◇計7県に拡大−−08年から2159枚発行
健常者が障害者用駐車場に車を止めないよう、利用証が交付された障害者のみが同駐車場を利用できる、県の「思いやり駐車場制度」の利用証が2月1日から徳島、愛媛、高知の3県でも使えるようになる。相互利用は従来からの島根、鳥取、山口、岡山の4県に四国の3県が加わり、計7県に広がる。【御園生枝里】
島根県によると、県の制度の対象者は▽身体障害者で歩行が困難な人▽知的障害者(療育手帳「A」)▽精神障害者(精神保健福祉手帳「1級」)▽高齢者(要介護度1以上)▽難病患者▽一時的なけがなどで歩行が困難な人▽妊産婦(妊娠7カ月〜産後1年間)。各県はそれぞれ制度を持ち、対象者は高齢者の介護度や妊産婦の期間など細かな点で異なることもあるという。
同制度の協定を結ぶのは県内ではスーパーや銀行、病院などの267施設(昨年12月末現在)。利用証は08年12月の制度開始以来、2159枚(同)が交付されている。
09年に鳥取、10年に山口、岡山がそれぞれ制度をスタートさせ、同時に相互利用を行ってきた。徳島、愛媛は09、10年にそれぞれ開始しているが相互利用はなく、高知は制度が2月1日に開始、相互利用も同時に始まる。中国では広島、四国では香川が入っていないが、同様の制度がないためだという。
全国では佐賀や長崎など九州の4県、福島や栃木などの4県が相互利用しているほか、岩手県、福井県などが単独で実施している。
昨年夏、杉並区で都内最高齢とされた113歳の女性の行方がわからなくなった問題を受け、同区は11年度から民生委員らが介護保険を利用していない高齢者などを訪問する「安心おたっしゃ訪問事業」を始める。区は「こちらから積極的に出向き、対処する『攻めの福祉』として取り組みたい」としている。
訪問の対象者になるのは区内の75歳以上の高齢者約5万2000人のうち、2年以上医療、区民検診を受けていない高齢者▽介護認定を受けていても介護保険サービスを利用していない高齢者▽2年以内に医療などを受けているが、介護保険の認定を受けていない単身高齢者−−で、約1万500人。
区は11年度予算案に1億200万円を計上。高齢者の安否確認だけでなく、潜在化している問題点、ニーズの発掘をしたい考えだ。今年7月の訪問開始を予定している。【神足俊輔】
〔都内版〕
2月2日朝刊
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高齢者の訪問介護、看取(みと)り活動に取り組むNPO法人「なごみ会」「なごみの里」の訪問介護事業所指定取り消し問題で、県は21日、出雲なごみ会を指定取り消しに、江津なごみの里を3カ月の指定効力停止処分にしました。介護保険制度がスタートして間もなく11年。訪問介護事業所の指定取り消しは、県内では初めてのことです。だからでしょうか、会見で県が用意した資料は37ページにも及ぶもの。一読してすっと頭に入る内容ではないのですが、私は「監査実施に至る手順」と書かれた部分に目が止まりました。
両事業所は昨年6月に県の監査を受け、いずれも指定取り消しの方針を示されました。手順には、「関係者からの情報提供、市町村や関係機関からの通報等」が端緒とされ、緊急性や著しい基準違反があれば監査を行い、その結果、行政指導や行政処分に至るとありました。行政処分の最大のペナルティーが指定取り消しです。
私は今年に入り、県高齢者福祉課が作成した内部文書を入手し、今事案の端緒が、昨年4月の「大田市より情報提供」にあることを知りました。江津なごみの里は、大田市内では唯一、94歳女性の訪問介護を行っていますが、情報提供の欄には、利用者家族からの苦情と書かれていました。
両法人の柴田久美子理事長に連絡を取りました。「柴田さん、県の資料には、『利用者家族からの苦情』と書かれている。事実ですか」と。柴田さんは「ご家族、ボランティアを含め24時間体制で介護をしています。介護保険での報酬限度額を超える部分は私たちがカバーしており、苦情は考えられません」と否定し、支局記者が、同居している長男、市内に住む長女に会って聞いたところ、「感謝こそすれ、苦情を言うはずがない」という返答だったのです。
ところが、今月5日、錦織厚雄・県健康福祉部長に疑問を投げかけると、苦情の事実を認め、同席した高齢者福祉課長とグループリーダーは、文書の存在を示唆しました。ただ、「処分が発表されるまでは、内容については言えない」との回答。一方、保険者である大田市に取材したところ、家族から苦情や不満は上がっていないとのことでした。
らちがあかないため、家族に依頼し、大田市に情報公開請求をしてもらいました。ところが、公開された文書には、苦情の文字も、それを示す内容も確認できませんでした。「あなたたちは苦情をつづった文書があると言ったが、公開文書のどこに書かれているのでしょうか」。後日、公開文書を目の前に差し出した私に対し、高齢者福祉課のグループリーダーは、「処分を発表した時に、その内容は明らかにする」とにべもない対応でした。しかし、21日の発表資料を見て、私は驚きました。「端緒」には、別の理由が書かれていたからです。
通常5年に1回程度の実地指導と違い、監査は、よほどのことがない限り実施されません。県によると、県内には現在約1200の介護関係の事業所がありますが、監査例は08年度が1回、09年度3回、10年度(11年1月現在)8回となっています。一方、なごみの里、なごみ会は、今回を含め過去5年以内に計5回も監査を受けています。事業所の総数から見ると、その数は突出しています。
それだけに、私は情報提供の端緒にこだわりました。錦織部長は、「端緒と、調べた結果分かった事実は直接関係がない」と言います。それはそうでしょう。ただ、県はどうして今回の端緒を、内部文書と発表ですり替えたのか。私は釈然としないのです。【松江支局長・元田禎】
1月24日朝刊
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